#11財務諸表は企業の健康診断書ってどういうこと?言葉を整理してみよう!

連日のお金系に関する記事は、自分自身とても勉強になりますね。2年ほど前に勉強した資料を引っ張り出してまとめる作業は、記憶の定着に役に立ちます!

大学生の時はひたすらインプットばかりで、効率の悪い勉強方法をしていたように感じます。大学受験のときはもっと効率悪くやってました。

いっぱい単語書けば覚える!とか、とりあえず声に出して覚える!とか。もはや目的意識はなく、ただの作業でした。泣

もうちょい有意義な時間をすごせばより深い学びがえれたのではと少し後悔しています。まぁ過去には戻れないので、いまをどう過ごすかを考えましょう!😀

さて、前々回と前回と連続でお金に関する記事を連投しました。

個人メッセージで、歯科医院に関連して記事をかいてほしいとの要望がありましたので、前回でも触れましたが、財務諸表の成り立ちやそれぞれの意味を歯科医院経営に関連付けて書いていきます!ではいきましょ!

目次

①営業サイクル(営業循環)を知ろう!

 世の中の企業は、原材料を仕入れ、工場などで製品を生産し、販売します。そして売り上げ代金を回収し、そこで得た利益を分配し、再投資を行います。歯科医院も同様に、コンポジットレジンや、金銀パラジウム合金、咬合紙や、根幹充填材などさまざまな医薬品や商品(原材料)を仕入れています。そして、歯科医師や歯科衛生士により、治療や予防行為を行います。そして、医療行為と言う名のサービスにより対価を得ます。そこで得た利益を従業員の人件費やテナント代、技工料などに分配し、余ったお金で設備投資を行います。

 企業や歯科医院はこうした一連のプロセスを毎日、毎月、毎年繰り返しながら徐々に成長していくわけです。

 この企業活動のプロセスのことを「営業サイクル(営業循環)」といいます。

営業サイクルに関わる企業活動は、主に営業活動と、財務活動投資活動の3つに分類することができます。

 営業活動とは、企業の本業にあたる活動のことを言います。事業計画書に記載してある、もしくは登記簿に記載されている事業内容がひとつの目安になるかと思います。歯科医院での流れでいうと、原材料の仕入れから、サービス提供し、代金を回収するまでの一連の活動のことを言うでしょう。

 財務活動とは、主に資金繰りに関する活動のことです。財務活動は、必要な現金を用意するために行う「資金調達活動」と、余った資金を活用する「資金運用活動」とがあります。わたしはお恥ずかしながら勤務医の時にまったく意識していなかったです。

「うちってなんでこんなに売り上げあがっているのに、従業員の給料がこんなに低いんだ!」とか、「院長がたくさん稼いでいるに違いない」なんてことを言っていました。なんて程度の低い会話なんだ。

資金調達ばかりに目がいって、資金運用に目がいっていない。このような状況の方は多いのではないでしょうか。収入より、支出のコントロールの方が大切なんですよ。実際。

 投資活動とは、資金を用いて、新しい設備投資を行なったり、人材投資(教育やサービスレベルの向上のため)を行なったりすることです。この活動は企業規模の拡大や成長、企業の衰退に関わる重要なところです。企業は永続に存在するという前提で活動していますが、時代は常に変化します。その変化に応じて設備や人材を変えていかねばなりません。そのための投資は必要不可欠なのです。

②財務諸表と営業サイクルの関係

 財務諸表とは、営業サイクル循環(企業活動)が円滑に進行し、企業の財産の状態やその変化(移動の経緯)を示したものです。

お金が円滑に循環し、それが適切な形で売り上げをあげ、適切に投資され、資金も適切に使用されていることを把握するためのものです。

この財務諸表を見れば、その企業活動が健康な状態か、病的な状態か一発でわかります。(1年だけではわかりません。まぁ最低3年分あればわかりあます)

すなわち、財務諸表は企業の健康診断書なのです!

当然、健康診断書にはルールがあります。自由気ままなフォーマットで健康診断書を記載されると、困りますよね。この健康診断書を見て、ステークホルダー(歯科医院の場合、銀行が中心)が資金投資をするかどうかを判断するわけですから。

財務諸表の中で、特に重要視されるのは、損益計算表(P/L Profit & Loss)、貸借対照表(B/S Balance Sheet)、キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)です。

ざっくり模式図を作ってみました。ぱっとみて意味のわかる方は少ないのではないでしょうか?

落ち着いて、一度深呼吸しましょう!

わたしも最初はまったく意味不明でした。まずは言葉の意味、ルールから!

それぞれ何を指しているのかみていきましょう!

損益計算表(P/L Profit & Loss)

損益計算表は、ある一定期間(通常1年)における企業の経営成績を示したものです。企業の1年間の活動をまとめた1枚ものと考えるとわかりやすいと思います。月時報告や四半期報告などもあります。

損益計算表では、企業活動を内容別にわけて費用と収益を対応させています。たとえば、営業活動の成果を表す営業利益、財務活動の成果を表す経常利益などがあります。企業の流れに沿ってさまざまな段階で利益を捉えることができます。

この辺はまた別記事で詳しくみていくことにしましょう。

貸借対照表(B/S Balance Sheet)

貸借対照表は、ある時点(決算期末時点)で、企業の資産内容を明らかにしたものです。基本的には1年おきに大幅アップデートされます。継続的な経済活動を行なっている企業の一時点の姿、スナップショットと考えた方がわかりやすいでしょう。主に、財務活動と投資活動の結果が記載されています。貸借対照表は、資金の具体的な運用形態を表す「資産」と、その資金の調達減を示す「負債+純資産」から構成されています。

この辺もまた別記事で詳しくみていきましょう。

キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)

最後にキャッシュフロー計算書です。上記の模式図に、キャッシュフロー計算書は含まれていません。これは、P/LとB/Sの関係がわかっていれば特に必要ないからです。計算ですべて出すことができます。

キャッシュフロー計算書は、企業の現金、現金と同様のものの増減を整理したものです。

企業のお金の流れは、必ずしも利益(損失)と現金の増減が一致するとは限りません。

利益がたくさん上がり、支払いがすくない月もあれば、逆に利益が少なく、支払いが多い月もあるわけです。

このお金の増減が把握できていないと、企業活動が黒字なのに、手元に現金がなく支払いができない、資金繰り問題が発生する、黒字倒産の可能性がでてきます。

したがって、事業を継続させるためるには、利益(損失)だけでなく、実際の現金の流れを把握する必要性があります。現金の流れを整理することで、営業活動や、資金繰りの流動性の関係や、営業サイクルに関わる諸活動と現金の流れの関係も明らかになります。

これも別記事でまとめようと思います。

いかがでしょうか!?

財務諸表の言葉の意味、営業サイクルの意味、それぞれの役割をある程度ご理解いただけましたか??

正直、難しいないようだと思います!

財務諸表の作成は必要ないにしても、経営者として経営判断をする上で、最低限、チェックする項目や判断軸が必要になるでしょう。

実際経営者にならないとわからない部分もあるでしょうが、知識を知ることはとても重要です!

今後も情報発信していきますので、ご期待ください!

では、このへんで!

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