先日書いた記事が思いの外好評で、続きを知りたい、お金のことを知りたいというメッセージを個人的にいただきました。😌
読んでくださってありがとうございます!とても励みになります。
お金の勉強をする機会がないと、わからないことおおいですよね。私も勉強しはじめて理解した部分とまだまだ理解が足りない部分がたくさんあります。
勉強した中でいまの考えとしては、
富裕層になるためには、経営者か投資家になるのが最短ルート
ということです。
えっ?個人でもたくさん稼いでる人世の中にいるじゃん!!って思われた方。残念ながら、個人で稼いだお金というのは税制度上、たくさん搾取されることを理解されていません。
ここで、理解すべき知識としては、アカウンティング(企業会計)です。
アカウンティングは、一般的に企業会計のことを指しますが、個人の会計においても同じことが言えます。収入と支出のバランスをどのように取っていくかということは、個人も企業も考え方は同じなのです。
例えば、2億円借金している方をみてどう思いますか?
通常の反応であれば、「やばいやつ」「あぶないことをした」「近づいてはダメ」と言われるでしょう。
しかし、アカウンティングの知識があれば、そもそも2億円借り入れできる人物はとてつもなくすごい人材で、それだけの資産を有しているからこそ、そこまで借金することができると理解できます。
マンションや持ち家のローンも年収で額が決められるように、資産と負債はバランスしなければいけません。これこそ、アカウンティングの知識がとても大切になります!
きょうはアカウンティングの意味や目的、内容をおさらいしていこうと思います!
①企業経営とアカウンティング
アカウンティングとは、企業会計のことですが、英語のAccountには「説明する」という意味があります。企業は、ステークホルダーに対して経営活動の実績を説明する責任(Accountability/説明責任)を負っています。
ステークホルダーとは、企業の活動によって、直接的・間接的に影響を受ける人々や団体のことをいいます。具体的には、株主や経営者、従業員、金融機関、債権者、取引先や競合、顧客、地域住民、環境保護団体、格付け機関、税務当局、行政などです。
企業とステークホルダーとの利害関係はかならずしも一致するとは限りません。なぜ、あの企業はこういう行動をとるのか、と批判されることもあるでしょう。そのため、企業活動の説明の仕方や、内容はステークホルダーによって異なります。
たとえば、顧客に対しては、自社製品の安全性や、価格の妥当性、商品価値などを説明しなければならないが、取引先に対しては、購入商品の支払いや月末の確実な引き落とし期日などを説明しなければいけません。従業員に対しても同様で、安心して働くことができるよう、給与形態の説明や、ボーナスの査定の方法、継続的な自己投資の必要性などを説明しなければなりません。
このように、さまざまなステークホルダーとの関係を理解することが、なぜアカウンティングの出発点になるでしょう。
②アカウンティングの目的
アカウンティングには、外部ステークホルダー向きの財務会計/税務会計と、内部ステークホルダー向きの管理会計があります。
財務会計の目的は、財務に対して客観的で公正な情報を外部に提示することで、税務会計の目的は法人税額を算出し、きちんとした税金を収めるために必要です。
一方、管理会計は、企業内部の経営管理手法として、経営者の意思決定や、業績管理などに活用されています。
開業医の先生とお話していると、99%の方が、財務会計と管理会計をごちゃ混ぜにして話されている傾向にあります。
よくあるのが、固定費と変動費の話。歯科医院は固定費型のビジネスなので、ここの話はよく出てくるところです。
固定費は、医院の設備や土地代、テナント代や人件費など、毎月決まった額の出費のことです。変動費は、材料費や電気代、光熱費、交通費など毎月決まっていない出費のことです。
この、固定費や変動費の話は、管理会計の内容になります。
医業収入(売り上げ高)から、原価や販管費を引いて、手元にどれだけの費用が残るか、毎月の現金や、減価償却費がどの程度あるか、銀行からどの程度負債があるか、などのお話もよく出てきます。
この、減価償却や医業収入(売り上げ高)の話は、財務会計の内容になります。
言葉をきちんと理解し、それぞれを区別して使用すると、経営者の意思決定にも繋がりますし、ステークホルダーとも円滑なやりとりができることでしょう。
③会計の分類
財務会計
財務会計は、企業における所有と経営分離の理念に基づいて、企業が会計原則に基づいて従った財務諸表によって、外部のステークホルダーに対して客観的かつ公正な企業の姿を開示することを目的に作成されます。
財務諸表は、損益計算表(P/L profit and loss statement)、貸借対照表(B/S balance sheet)、キャッシュ・フロー計算書(C/F cash flow statement)の3つで構成されています。
歯科医院の経営において、この3つをすべて作成されているところは非常に少ないと思います。
一般的に、株式会社であれば、株主総会や決算説明会で開示しなければなりません。経営者は企業活動の責任者として、ステークホルダーに責任義務があるからです。
財務会計は、さまざまな法律や規則(会社法、金融商品取引法、税法など)によって厳格に規定されています。
したがって、どの企業の財務諸表も作り方や見方は同じです。一度、内容やみるべきポイント、業界特性などを覚えてしまえば、すごく楽になります。
ちなみに、財務諸表はスタッフに開示してほしいと言われたら、従業員もステークホルダーのひとりなので、開示義務は発生します。しかし、拒否することもできます。この辺は自由みたいですね。
税務会計
税務会計は、法人税額を算出するときの基礎になるものです。企業が、課税所得や、法人税額を算出し、それを税務署に申告、納税するときの報告制度です。財務会計の目的は、企業の経営状況を確認することで、税務会計の目的は法人税額を算定することなので、目的がそれぞれことなります。
管理会計
管理会計は、会計情報を用いた、企業独自の経営管理手法です。明確に法律で定められているわけではなく、独自ルールで決定することができます。管理会計の目的は、財務会計のように外部ステークホルダーに公開することではなく、経営状況を内部的に把握することです。
具体的には、損益分岐点分析や、原価の把握、固定費、変動費などの把握、予算管理などがあげられます。自社の経営状態把握が、簡便でわかりやすく評価できるので、意思決定や情報共有に使用できます。
しかし、企業ごとに作成方法がことなるため、同じ土俵に立って評価することが非常に困難です。
歯科医院経営セミナーでよくある、固定費の変動費化すると、経営状況がよくなるという話は、まさに管理会計の話です。それをセミナーで聞いたところで実現するのは、きちんとしたアカウンティングの知識が必要になるでしょう。
歯科医院の経営をしていく上で、アカウンティングの知識は必須事項です。次回から、財務会計、管理会計の詳細を少しづつアウトプットできたらいいなと思います。
では、本日はこのへんで!